ライター:Randy Jay Braun (DJI Aerial Photo Academy 共同創設者)
写真撮影の技法において、前景、中景そして遠景の捉え方を練ることが重要です。しかし、空撮写真家にとっては、空から撮影する場合、時に前景の要素を欠いてしまう事があります。その結果として、見た目が深みのない単調な作品に仕上がることになります。今回はより深みのある空撮写真の取り方について解説していきます。
構図に奥行き感を加える効果的な方法として、機体を低空に飛ばすことで木の枝や建物、その他の高い被写体を加えることもあります。もしも、機体を木の枝と枝の間に配置できたのならラッキーです。このような撮影手法は覗き見構図と言うべきものです。
その他の奥行き感を演出する手法には、前景の彩度や露出を下げるものがあります。これはビネット効果として知られるもので、レタッチ工程でこのような演出が加えられた作品を見られた事もあるかと思います。
さらに、レンズのフォーカスコントロールによって奥行き感ある作品の撮影も可能ですが、被写界深度の調整ができるシャローフォーカス機能を備えた小型の空撮用ドローンがまだまだ市場にはなく、今後の拡充が期待されます。
現時点では、写真のレタッチ工程でチルトシフト効果や調整ブラシでガウシアンブラーをかけてボケを演出する方法などもあります。
Adobe Lightroomに搭載されているかすみ除去機能は、靄がかった写真をくっきりと処理してくれますが、必ずしも全ての作品に適用すべきものではなく、霞があることで距離感や奥行きを感じさせる事もできるのです。
ぜひ様々な場所や環境化で空撮に挑戦してみてください。DJIの空撮ドローンは飛ばしたい、撮りたいと思った通りに操作できるように設計されており、必ずやあなたの好奇心、探究心を刺激するでしょう。みなさんの作品をソーシャルメディアでお見かけする事を楽しみにしています。
原文:https://djiphotoacademy.com/create-depth-in-drone-photos/