概要
DJIスマート送信機は、実際に体験してみて初めて、いかになくてはならない物かがわかるアクセサリーです。Mavicを飛行させる時、私は長い間タブレットを使用してきました。そして、iPadの大きな画面は間違いなく使いやすいのですが、複数のアクセサリーを持ち歩かなくてはならないのがひと苦労でした。
たしかに設定時間は1分余計にかかるかどうかだけかもしれませんが、時間だけの問題ではないのです。他に、ケーブル、マウント、タブレット、タブレットホルダーを扱わなくてはならず、さらに、バッテリー駆動時間も気にしなくてはなりませんでした。内蔵モニターがどのようなものかを初めて体験したのは、Phantom 4 Pro+を飛ばした時でした。
運搬、起動、飛行の一連のシームレスなプロセスを送信機とドローンだけ行えばよいということは、楽しい体験以上のものをもたらしてくれます。
開封
DJIスマート送信機の開梱はシンプルです。箱には、送信機、スペアスティック、充電ブリック、USB-Cケーブル、基本スタートアップガイドが同梱されています。すべての設定手順は、DJIウェブサイトで参照できます。
同梱物は次のとおりです。
- DJIスマート送信機 X 1
- スペアリモートスティック(ペア) X 1
- 高速充電器
- USB-Cケーブル
- 説明書とクイックスタートガイド
特長
私個人としては、効率性が一番重要な特徴です。現地で、わずか数秒以内に素早くリモコンとドローンを取り出して飛行を開始できるというのは、極めて大きなポイントです。
マウントやコードと格闘する必要がなく、飛行時の手間を大きく省いてくれます。大きなiPadでの飛行は好きですが、このリモコンでのユーザー体験ははるかに素晴らしいのです。画面は1,000nit内蔵ディスプレイを搭載。これは、5.5インチCrystal Skyモニターと同様です。
この画面ディスプレイは、直射日光下でのモニターフードなしでの飛行時に大きな違いが出ます。また、見落とされがちですが、この送信機は極限温度にも耐えられます。これまで、パームスプリングスでは灼熱、タホでは雪のため、タブレットがシャットダウンして飛行を中断したことが何度かありました。
この送信機が-20°C~40°Cで動作するという点は、もっと強調されるべき特徴でしょう。バッテリー駆動が2時間半であることも、通常の送信機からの大きな改善点です。以前は、通常の送信機のバッテリー駆動時間に苦労するだけでなく、モバイル機器のバッテリーもなくなって大変でした。この新しい送信機では、すべてが1台に収められているため、不安も小さくなります。
サイズ
サイズの点では、スマート送信機は、スマートフォンが取り付けられた通常の送信機とほとんど変わりません。これは問題かと思いましたが、手持ちのケースにすべてが十分に収まり、サイズの違いも大丈夫でした。
スマート送信機のスティックの位置は少し幅が広く、厚めのハンドルにぴったり合っています。DJIの画面は、通常の送信機の作りと同じように、スティックの下に配置されています。通常の送信機に慣れていたとしても、スマート送信機でも同様の感覚が得られるでしょう。
互換性
DJIスマート送信機は最新のOcuSync 2.0を搭載しており、Mavic 2シリーズのドローン(Pro、Zoom、Enterprise)とも互換性があります。残念ながら、古いMavic、Air、Sparkとは連携できません。これは残念な点です。しかし、新しい技術と進歩にこのような限界はつきものです。一方で、スマート送信機は今後のドローンとは互換性を持つとDJIは発表しています(おそらく他の大きな進歩が実現するまで)。
GoShareとアプリ
スマート送信機には、あなたの体験をさらに高めるちょっとした機能も搭載されています。上部にはmicroSDスロットがあり、送信機のストレージ容量を拡大して、現地でバックアップをとり、必要に応じて伝送することもできます。Phantom 4 Pro+と同じHDMI出力は、外部のモニターやゴーグルでライブ映像を再生できます。
新しいGoShare機能では、画像やHD動画をモバイルデバイスに簡単かつスピーディーにダウンロード・転送し、編集して共有することができます。また、SkyTalk(近日発売予定)や新しいWaypoints 2.0などの機能がリリースされるにつれて、スマート送信機は、今後さらに貴重なツールになるでしょう。
スマート送信機は誰に適しているか?
この送信機はどのような人にも適しているのでしょうか?現在の価格は749ドルと、すべての人が購入しやすいものとは決して言えません。ただひとつ覚えておきたいことは、この送信機はハイエンドなアクセサリーであって、飛行に必須のものではないということです。
Crystal Skyモニターが発売されたときも同様の疑問が生じました。このモニターもプレミアムアクセサリーであり、通常は業務用またはプロレベルのパイロットが購入するものです。これには、本格的な映像や写真の撮影、または捜索や救出でドローンを使用する人々、あるいは極限の温度などの悪条件で頻繁に飛行する人々などが含まれます。
つまり、この送信機は、可視性や楽しみを大きくしてくれる一方、ワークフローを単純化したいと考えるパイロットに向いていると言えます。たしかに高額ではありますが、このような統合システムで飛行を一度味わってしまうと、正直言って元に戻るのは大変です。
よくある質問と答え
この新しい送信機について、たくさんの人々が話しています。この動画には、この送信機に関するよくある10の質問と答えを載せました。(注意:これを読む時期によっては、いくつかの質問はすでに回答済みになっているかもしれません。)