Mavic Air 2はコンテンツクリエーターにとって比類のないオールラウンドドローンで、Mavicシリーズの優れた性能をベースにしています。OcuSync 2.0、HDR、8Kハイパーラプスなどの新機能を体験したユーザーによる、Mavic Air 2の詳細なレビューをご覧ください。
創造的な空撮の新時代を常に切り拓いてきたMavic Airは、コンテンツクリエーターに比類のないパワフルさと携帯性を提供します。ここ数年、さまざまな撮影で私の傍らにはいつもMavicシリーズのドローンがありました。優れたオールラウンドの性能を備えているからです。新しく発売されたMavic Air 2では、スマートフォト、8Kハイパーラプス、OcuSync 2.0などの新機能が加えられ、世界中のコンテンツクリエーター達をまだ見たことのない世界に連れて行ってくれます。私はこの果敢な挑戦を受け、このMavic Air 2体験レビューで新しいMavic Air 2を実際に使ってみることにしました。
空撮映像とは、何よりも自分の創造性を次のレベルまで高めることです。フリーの写真家として、また空撮写真家として、私は、市場に出回っている数多くのさまざまなタイプのドローンを個人的に試してきました。このMavic Air 2のレビューでは、カメラ性能、飛行性能、インテリジェントモード、安全機能を細かく検証します。
デザイン
「新しいMavic Air 2の送信機は、さらに軽量化され、さらに快適になり、バッテリー駆動時間も大幅に長くなりました。」
外観
単刀直入に言いましょう。Mavic Air 2は、オリジナルのMavic Airに見られたような丸みを帯びたデザインを捨て去り、流線型のフォルムを採用しています。この新しいデザインにより、Mavic Air 2は、大きなサイズのMavic 2 ProやZoomに近い外観になりました。
折りたたみ可能
Mavic Air 2は、Mavic Airと同じ折りたたみ式デザインを特徴としているため、色々な撮影場所に簡単に持ち運びできます。携帯性はMavicシリーズの重要な特徴ですが、驚いたことにDJIはこれをさらに進化させて、このサイズのドローンにパワフルな機能を数多く詰め込んでいます。折りたたむと、Mavic Air 2はオリジナルのMavic Airより少し大きくなりますが、それでも掌に十分収まります。
重量
Mavic Air 2の重さは570 gで、オリジナルのMavic Airより140 g重く、 Mavic 2 Proより337 g軽くなっています。Mavic Air 2に多数の最新機能が集約されていることを考えれば、このドローンが少し重くなったことも納得です。
カラーコード部品
興味深いことに、Mavic Air 2を最初に開梱すると、ドローンのアームにラベルシールが貼られていることに気づきます。箱には袋が2つ入っていますが、最初にドローンをセットアップしやすいように、それぞれ「A」と「B」のラベルが貼られています。また、Mavic Air 2では、プロペラ装着ポイントにシルバーとブラックのカラーコードが付けられているため、すべてのプロペラを間違えずに装着できます。経験豊富なドローンの操縦者にとってカラーコード部品は大きな違いとはならないかもしれませんが、初心者にとってこのようなラベルは心強いサポートとなるでしょう。
ジンバル
Mavic Air 2の特徴は、新しい1/2インチCMOSカメラセンサーを搭載した3軸ジンバルです。このカメラセンサーは、クアッドベイヤー技術を採用しています。
センサー
別の分かりやすい特徴は、Mavic Air 2の前方、後方、下方に配置された障害物センサーです。障害物センサーは飛行安全性を向上してくれます。これについては、このMavic Air 2レビューで後ほどご紹介します。
送信機
Mavic Air 2の送信機は、 DJI Mavicシリーズの他のドローンに比べて、デザインが一新されています。この送信機は、サイズも理想的で、携帯性も申し分なく、使い心地が抜群です。送信機の上部にスマートフォンを装着できるため、送信機からドローンへの見通し線も向上しています。また、DJI製の他の送信機のような外部アンテナが排除され、シンプルなデザインが追求されています。送信機の中央部にはトグルスライダーがあり、フライトモードをTripod、Normal、Sportに切り替えられます。
カメラ性能
「 48MP写真、スマートフォト、そして4K/60fps動画のおかげで、 Mavic Air 2では極めて上質な空撮コンテンツを作成できます。」
まったく新しくなったデザインを見たら、すぐにMavic 2 Airを外で使ってみたくなりました。今回私が選んだのはMavic Air 2 Fly Moreコンボです。終日のコンテンツ撮影に便利なインテリジェントフライトバッテリーが3個、バッテリー充電ハブなどのアクセサリが同梱されているからです。私はカバンにMavic Air 2を詰め込み、電車に飛び乗って、最初の撮影場所に向かいました。
48MP写真
Mavic Air 2の最高の特徴の一つは、大きくなった新しい1/2インチセンサーです。このセンサーは、クアッドベイヤー技術によってサポートされています。この大きくなったセンサーは、1/2.3インチセンサーを使用する他のドローンより広い表面積を捉えることができます。つまり、f/2.8固定レンズで鮮明な48MP写真を撮ることができるのです。これは、私が見た交換不可のドローンレンズの中ではもっとも高いメガピクセル数です。
口径はf/2.8固定ですが、風景写真ではNDフィルターを使ってシャッタースピードを最適化することもできます。48MP画像は鮮明で、ズームインしてもディテールがはっきりと再現されます。
ピクセルビニングで12MP出力を選んで、自然な色合いの美しい画像を撮影することも可能です。48MP写真を撮影する場合は、最大ISO範囲が3200ですが、12MP画像の場合は最大6400 ISOでの撮影が可能です。
スマートフォト
Mavic Air 2には、HDR、ハイパーライト、シーン認識を便利な1つの写真モードに統合したスマートフォトが新たに搭載されました。このモードは、現代のほとんどのスマートフォンと同様、最先端の写真最適化を使用します。
HDRは、異なる露出で撮られた複数の画像を組み合わせて、ダイナミックレンジを大幅に改善した画像を作り出します。私は、日光の下でも、露出過度でイメージを壊すことなく、風景写真を撮ることができました。
ハイパーライトは低照度モードで、複数の写真を組み合わせ、ノイズを取り除いてより美しい画像に仕上げます。シーン認識はMavic Air 2のとても興味深い機能で、夕焼け、空、草地、雪、森林を自動的に検出します。全体として、スマートフォトは画像を効果的に最適化するため、SNSのギャラリーやストーリーにもとても役立ちます。
HDRパノラマ
DJIは、Mavic Air 2のパノラマモードをDJIドローン製品の中で最先端だと説明しています。私は、ハイキングで頂上にたどり着いたときに、このモードを使って風景写真を数枚撮影しました。超広角パノラマは、広いダイナミックレンジ、卓越した色合い、鮮明なディテールを実現しています。これは、印象的なSNS写真の撮影には理想的な機能です。
4K/60fps動画
DJIは、Mavic Air 2にMavic Airの優れた点をすべて取り入れただけでなく、さらに進化させました。その一つが、息をのむような動画を実現する大きな1/2インチセンサーです。Mavic Airの4K/30fps 100Mbps動画と比べると、Mavic Air 2は、桁外れの4K/60fps 120Mbps動画でMavic Airを凌ぎます。Cinelike、Standard、HDRなどのさまざまなカラーモードで撮影できます。私の撮影したものを下にご紹介しましょう。
8Kハイパーラプスは、現時点ではフリーとウェイポイントのハイパーラプスモードでのみ使用できます。そのため、このようなショットの撮影では、私はウェイポイントを使用しました。
DJI Flyアプリではウェイポイントパラメーターを簡単に選択でき、ショットも素早く生成されて、最終シーケンスを作成するのに後処理作業も不要でした。Mavic Air 2は、ハイパープラス完了直後に、完全な動画を作成します。Mavic 2 Proと比較すると、Mavic Air 2には自分で編集しなくてはならないハイパーラプス写真ファイルはありません。つまり、手間のかかる作業はすべてドローンがやってくれるのです。
フォーカストラック
「フォーカストラックにはプロレベルのドローントラッキング機能があり、今まで体験したことのない映像撮影が可能になりました。」
ActiveTrack 3.0
Mavic Air 2に搭載されたActiveTrack 3.0は、DJIの最高のトラッキングソフトをサポートするパワフルな機能で、 高速の被写体を簡単に撮影できます。DJI Flyアプリでこの機能を選択すると、Mavic Air 2が自動的に被写体を追いかけ、フレーム内に捉え続けます。この機能は信じられないほど使いやすく、印象的で没入型の映像を作成できます。
Spotlight 2.0
ActiveTrackに続き、Spotlight 2.0も高速シーンの被写体を追跡して、フレーム内に捉えたまま逃しません。Mavic Air 2が被写体を追跡している間も、Mavic Air 2を完全に制御できる点が私のお気に入りです。これにより、クリエイティブな映像撮影の可能性が広がります。
POI 3.0
SNSには目を見張るような空撮写真が見つかりますが、このような写真を自分でも簡単に再現できることをご存じでしょうか?POI 3.0は別の素晴らしい機能で、ドローンが被写体の周りを旋回している間も、ドローンを制御できます。高くそびえたつ像から面白く見晴らしの良い場所まで、周辺を探索して魅力的なクリップを撮影し、フォロワーとシェアすることも可能です。
クイックショット
「Mavic Air 2のクイックショットで私がとても気に入っている点は、DJI Flyアプリから簡単にアクセスして、数回タップするだけで、迫力ある飛行シーケンスを作れることです。」
コンテンツクリエーターは皆、最小限の手間で最高の映像を撮影する方法をいつも探しています。クイックショットは、旅行動画、SNSギャラリー、そしてあなたが撮影するあらゆるものに独自性を追加できる最高の方法です。ここでは、Mavic Air 2 クイックショットレビューをご紹介しましょう。
ドローニー
この美しいショットは、映像の中に息をのむような風景や独特のシーンを写し出しています。被写体を選択すると、Mavic Air 2はゆっくりと後退し、背景を映し出します。
サークル
Mavic Air 2は被写体の周囲を旋回して、 景色の360°ショットを映します。被写体が高い場所にあるときは、このクイックショットがお勧めです。動画に面白いアングルを生み出すうえで、大きく役立つでしょう。
ヘリックス
山頂に立ったとき、または冒険の最高潮に達したときは、Mavic Air 2を上昇させて被写体から距離を離しながら、被写体の周囲を旋回させてみましょう。
ロケット
このクイックショットは、映像にまた別の面白い視点を加えてくれます。Mavic Air 2は、ジンバルの角度を自動的に調整しながら被写体にロックオンして高度を上げます。興味深い建物をさまざまな角度から捉えられるロケットが、私は特に気に入りました。
ブーメラン
ブーメランはSNS用ショットに理想的です。この飛行シーケンスは、被写体周囲にMavic Air 2を飛ばし、高さと距離を自動的に調整します。
アステロイド
最後はアステロイドです。3Dグローブエフェクトで、被写体、周囲、そして地球をつなぎ合わせた画像を作り出します。
飛行性能
「Mavic Air 2は、Mavic Airの強固な飛行性能をベースにしつつ、さらに高い飛行安全性を追求しています。 」
OcuSync 2.0
これは真のゲームチェンジャーです。Mavic AirのWi-Fi伝送と比較して、Mavic Air 2では新世代のOcuSync2.0を搭載しています。どんな場所でも、安定した伝送品質と信号が実現されます。またOcuSync 2.0は、ドローンからスマートフォンに1080p解像度で送信するため、鮮明なライブ配信が可能です。DJIは、H.265エンコーディングでより滑らかな画像伝送を実現しました。オリジナルのMavic Airと比較して、その優れた信号性能がとても気に入りました。
障害物センサー
障害物センサーは、特に1日のさまざまな時間にさまざまな場所で撮影を行う場合、安心感を与えて創造性をさらに高めてくれます。Mavic Air 2には前方、後方、下方センサーが装備されているため、いつでもどこでも撮影が必要なときに自信をもって安全に飛行させることができます。私の場合、Mavic Air 2を暗い場所に着陸させなくてはならなかったとき、追加補助ライトが驚くほど役立ちました。
APAS 3.0
Mavic Air 2は、DJIの高度なマッピング技術によって、複雑な環境でも撮影できます。DJIはこれをDJI製ドローンの中でも最高の障害物回避だとしていますが、私も、さまざまな物体の周囲でMavic Air 2の応答性が非常に高く感動しました。Mavic Air 2は狭い場所の木々の周辺でも飛行できたため、クリエイティブな映像を撮影する可能性がさらに広がりました。
バッテリー
DJIは、Mavic Air 2の飛行時間を最大34分までさらに進化させました。Mavic 2の31分という飛行時間と比べても、Mavic Air 2は、DJI Mavicシリーズの中で最長の飛行時間を誇ります。私は3個のバッテリーが同梱されたFly Moreコンボを選択したので、撮影時間は1時間半も可能になりました!
私は3個のバッテリーが同梱されたFly Moreコンボを選択したので、撮影時間は1時間半も可能になりました!
DJI Flyアプリ
あらゆる点で、この製品は使いやすいと言えます。出先で撮影をするとき、最良の製品とは仕事をこなすうえで常に頼れるものです。DJI Flyでは、設定、テンプレート、編集ソフトへのアクセスが容易で、コンテンツ作成のプロセス全体が驚くほどシンプルです。
ユーザーインターフェースも無駄がなく、カメラ設定からクイックショットまですべて、数回タップするだけで見つけることができます。これは、私が今までに使用した中で最もユーザーフレンドリーなドローンアプリの一つだと断言できると同時に、あらゆるユーザーにコンテンツ作成の可能性を開きます。
Mavic Air 2レビュー
Mavic Air 2はその比類のないカメラと飛行性能で、コンテンツ作成の世界に挑戦しています。48MP写真は鮮明で、34分間の飛行時間は素晴らしく、OcuSync 2.0はオリジナルのMavic Airから驚異的に進化しています。
また、DJIスマート送信機に似ている新しい送信機のデザインも魅力的です。価格はMavic MiniとMavic 2 Proの中間に位置しますが、Mavic Air 2は、この価格で可能なドローンの境界線を一気に押し上げ、Mavic AirやMavic Miniからの理想的なアップグレードともなっています。
また私としては、3個のインテリジェントフライトバッテリー、バッテリー充電ハブ、NDフィルターセットなど多くのアクセサリが同梱されているFly Moreコンボがお勧めです。