市場を見渡せば、特性や機能、そしてアクセサリーまであわせると実に多種多様なドローンが見つかります。ここでは、小さくて持ち運びやすく、ユーザーフレンドリーなドローンを紹介しましょう。ミニドローンの世界へようこそ!
ミニドローンの定義
「ミニドローン」といえば、手のひらにのるくらいのサイズを指すのが一般的です。ただし、トイドローンとは違います。本体も送信機もコンパクトですが、大型ドローンに一般的に備わっているカメラ性能や機能は引き継いでおり、技術的に妥協はありません。もっと小さくなると、最小の部類として「ナノドローン」もありますが、小型化に伴って機能と性能は抑えられています。
ミニドローンを購入する理由
小型ドローンは、初心者が操縦スキルを磨くのに理想的です。取り扱いが容易で、飛行時間も現実的なので、初心者でも十二分に練習を積むことができるからです。この大きさなら屋内でも飛ばすことができますし、大型ドローンでは不可能な複雑な曲芸飛行、たとえば狭い廊下をすり抜けるように飛ばすこともできます。
小型ドローンの特性はいろいろな観点で分類することができます。FPV(一人称視点)ドローン、ミニRCドローン、小型セルフィードローン、コンパクトな折りたたみ式ドローンといったカテゴリーです。一般的には、小型になればなるほど、飛行時間やカメラ性能、安定性が犠牲になりますが、小型ドローン市場の上位モデルでは大型ドローンと変わらない機能やカメラ性能が共有されています。
ミニドローンの主な用途は、次のとおりです。
- 遊び
- レース
- FPV
- セルフィー
- 練習
- 撮影
ミニ(ナノ、小型)ドローンを選ぶのは難しい。そのことに反論はないでしょう。選択肢があまりにも多く、それなのに情報は驚くほど少ないからです。
そこで、いま市場で購入できるミニドローンのなかから、トップ3のモデルを選りすぐってご紹介することにしました。
Tello
720p 30fpsの動画撮影と複数の飛行モードに対応し、飛行時間も十分、アプリの使い方も簡単ということで、その重さ以上に充実しているのがTelloです。手のひらにすっぽり収まり、重量はわずか80g。それでいて最大飛行時間は13分、2本のアンテナで最大限の信号を送信し、100mの飛行距離を実現しています。
コントローラーアプリを使えばTelloの操縦はとても簡単なので、ビギナーに最適なミニドローンです。GameviceコントローラーまたはGame Sir T1コントローラーを組み合わせれば、Telloを飛ばす楽しみはさらに倍増。振動機能も加わって、難しい屋内操作に特に適しています。
楽しい飛行モードとして、Throw & Go(スロー&ゴー)、8D Flips(8D フリップ)、Bounce Mode(バウンスモード)などがあり、子どもも大人も楽しめます。VRヘッドセットとの互換性があるので、ミニFPVドローンとして申し分ありません。
他のミニドローンと比較しても、EIS(電子式手ブレ防止)機能を使って5 MP静止画とHD動画を撮影できるので、このサイズからは想像のできない画像が手に入ります。EZショット機能では、Circle(円)、360、Up & Away(アップ&アウェイ)の3種類のモードで動画を撮影でき、真に独特な映像を作り出すことができます。
Telloは、Scratchを使ったプログラミングにも対応しています。Scratchとは、児童・生徒がプログラミングの基礎を直感的に学べるようにMITで開発されたプログラミング言語です。自動離着陸、ローバッテリー保護、フェールセーフ保護、ビジョンポジショニングシステムの機能など安全面の配慮も十分なので、低年齢層の初心者ユーザーでも安心して使えます。
Spark
最大飛行時間 16分
最大速度 50 km/h
最大伝送距離 2 km
有効画素数 12 MP
Sparkはサイズがいくぶん大きく、重量も300 gとなり、機能満載の大型ドローンと、初心者向け小型ドローンのちょうど中間に位置付けられます。最大速度が31 mph(50 km/h)、最大飛行時間が16分、送信機の最大伝送距離が1.2マイル(2 km)とそれぞれ伸び、他の小型ドローンではできない可能性が広がりました。
1/2.3インチセンサーとメカニカル2軸ジンバルを搭載し、滑らかで安定した12 MPの静止画と1080p 30fpsの動画を撮影できます。
高度なジェスチャーコントロール機能を使えば、送信機もモバイルデバイスも使わずに驚くような操縦性を発揮し、文字どおり直感的な操作ですばらしい空撮映像を残せます。これらをQuickShot(クイックショット)、TapFly(タップフライ)、ActiveTrack(アクティブトラック)のインテリジェントフライトモード(参照:Sparkの簡単ヒント)と組み合わせれば、小型でポータブルなパッケージながら、真のユーザー指向が実現します。
FPV飛行についても、SparkはDJI Gogglesと互換性があるため、その操縦体験は他の追随を許しません。FlightAutonomy、Return to Home、フライト保護、インテリジェントバッテリーモードなど、安全性対策ももちろん万全です。
Mavic Air
最大飛行時間 21分
32 MPのスフィア パノラマ
3軸ジンバルと 4Kカメラ
上下左右前後の3方向を検知するセンサー
最後にご紹介するのは、サイズと性能と価格の理想的なバランスを達成したMavic Airです。折りたたみ式のコンパクト設計で、どこにでも持ち運ぶことができます。重量わずか430 gで最大飛行時間21分と、バッテリー効率は最高レベルです。スポーツモードでは、最大速度が42 mph(68 km/h)に達し、飛行距離も驚異の6.2マイル(10 km)まで伸びます。
小型ドローンクラスとしての映像品質の高さでも、Mavic Airは話題を集めています。4Kカメラで最大100Mbpsの動画を記録でき、また3軸ジンバルで常に安定性を得られるので、大型ドローンでなければ実現しなかった高水準の映像を撮影できるからです。また、32 MPスフィアパノラマ、120fpsのスローモーション、圧倒的なHDR写真など、他の小型ドローンでは見られない機能も搭載しています。さらには、これらすべてを8 GBの内蔵ストレージに直接記録できる点もポイントです。
直感的な新しいSmartCapture機能を使うと、動画を撮っている操縦者をドローンが追跡します。Asteroid(アステロイド)やBoomerang(ブーメラン)をはじめとするQuickShotなどの撮影モードとインテリジェントフライトを駆使できる一方、高度操縦支援システム(APAS)によって、すばらしい一瞬を残す間の安全性も万全です。
DJI Gogglesとの互換性で、FPV飛行も可能です。強力なFlightAutonomy 2.0センサーシステムが、周囲からの情報を利用して飛行性能を引き上げつつ衝突を回避するので、操縦の安全性は大きく向上します。
Q&A
ミニドローンはおすすめですか?
A:これまで、ミニドローンはビギナーにそれほどおすすめできませんでした。GPS、ビジョンポジショニング、ホバリング支援などの機能がなかったため、やはり初心者が操縦スキルを磨くには扱いにくく、ドローンが敬遠される原因にすらなりかねなかったからです。
どのミニドローンがベストでしょうか?
A:DJIは、小型ドローンのラインアップにもGPS、ホバリング支援、ビジョンポジショニングといった機能を採用しています。Tello、Spark、Mavic Airはいずれもこれに該当するので、初めてドローンを扱う方にはどれもおすすめです。
ドローンの操縦をマスターするには、どうすればいいでしょう。
A:初めてドローンを扱う人がよくつまずくのは、ドローンの操縦を理解することです。送信機は、長い伝送距離と高速という利点を備えています。モバイルデバイスを使ってドローンを操縦すると、使いやすく簡単ですが、距離は短くなります。また、ハンドジェスチャーを使えば、何よりも直感的な操縦が可能です。
ミニドローンの世界は不安がいっぱいかもしれません。でも、DJIならそんな心配は無用です。